【借金地獄への階段⑦】クレカ現金化とその末路
「いますぐ現金がほしい」その一歩が破滅の入り口
支払いが間に合わない、消費者金融ももう借りられない。
そんなとき目につくのが「クレジットカード現金化」の広告。
しかし、それは借金地獄への最短ルートです。
クレジットカード現金化とは?
クレジットカードのショッピング枠を利用して、商品を購入したことにして現金を受け取る行為です。
例えば、5万円のギフト券をカードで購入し、それを現金化業者に4万円で買い取ってもらうといった仕組みです。
しかし、現金は手元に入っても、クレカの支払い(5万円分)はきっちり発生します。
クレカ現金化が危険な理由
- カード会社の規約違反(発覚すると強制解約の可能性)
- 違法業者の関与や詐欺被害のリスク
- 通常の金利よりも大幅に損(手数料で25~40%ほど差引)
- クレカ支払いを延滞すれば信用情報に傷がつく
一時的に現金が手に入っても、翌月にはさらに苦しい状況に陥ることが多いのです。
よくある現金化の形
- 商品買取型(商品券や家電などを購入し買い取ってもらう)
- キャッシュバック型(実体のないサービスとセットで現金を受け取る)
- 自作型(自分で高額商品を購入しメルカリ等で売る)
いずれもグレーゾーンであり、カード会社に発覚すればペナルティを受けるリスクがあります。
自己破産・任意整理と現金化の関係
クレカ現金化で得た負債がある場合、破産や債務整理が認められないこともあります。
- 自己破産:免責不許可事由に該当する可能性(=借金が帳消しにならない)
- 任意整理:カード会社が和解を拒否するリスクあり
つまり、借金整理のラストチャンスを自ら潰すことにもつながりかねないのです。
実際の声
「カードの限度額があったから商品券を買って現金化しました。
でも翌月の支払いが無理で、さらに消費者金融に手を出して…。
最後は弁護士に駆け込んだけど、現金化がネックで破産が通るか不安でした。」
なぜ人は現金化に走るのか?
- 一時的な資金繰りの悪化
- 生活費や家賃の支払いが迫っている
- ギャンブル・買い物依存で一時的に現金が必要
- 誰にもバレずにお金が手に入ると思ってしまう
しかし、その「一時しのぎ」が大きな代償を生み、借金地獄の階段を一気に駆け下りる原因になります。
まとめ:現金化は「借金の終着点」ではなく「加速装置」
クレカ現金化は、一時的に苦しみを和らげるようでいて、さらなる苦しみを呼ぶ危険な手段です。
金銭的な危機に陥っているなら、まずは弁護士・司法書士など専門家への相談を優先しましょう。
次回は「借金地獄への階段⑧:キャッシュレス社会と借金の感覚喪失」についてお届け予定です。