【借金地獄への階段⑥】キャリア決済の使いすぎがもたらす危険
スマホで“借金”している自覚、ありますか?
「携帯料金と一緒に払えるから便利」
「あとでまとめて引き落とされるから問題ない」
そう思って気軽に使っているキャリア決済ですが、実はこれは立派な“借金”です。
気づかないうちに負債が膨れ、支払いができなくなる。
今回はキャリア決済が借金地獄のきっかけとなる理由を解説します。
キャリア決済とは?
キャリア決済とは、ドコモ・au・ソフトバンクなどの携帯会社が提供する「後払い型決済サービス」です。
利用した分は、翌月の携帯料金と一緒に請求されます。
- ドコモ払い(d払い)
- auかんたん決済
- ソフトバンクまとめて支払い
クレジットカード不要で簡単に使える反面、借金の感覚が薄くなりやすい点が危険です。
なぜキャリア決済で借金地獄になるのか?
- 利用限度額が数万円~10万円と高め
- 競輪、オートレースの公営ギャンブルが購入できる
- ワンクリックでゲーム課金や通販ができる
- 携帯料金に上乗せされるため気づきにくい
- 延滞しても携帯会社からの督促は最初はソフト
小さな「今月ちょっとだけ使おう」が積もり、やがて返済不能に陥るケースが後を絶ちません。
実際にあった事例
「ゲームのガチャを毎月2~3万円使っていて、気づけば10万円超え。
延滞して携帯が止まり、分割で払おうとしたら分割も組めず…。
結局、生活費が足りず消費者金融で借りて自転車操業に。」
支払いができなくなるとどうなる?
- 携帯回線の停止(スマホが使えなくなる)
- 端末の強制解約・分割代金の一括請求
- 信用情報に延滞情報が登録(いわゆるブラック)
- 携帯会社からの訴訟や差押えリスク
スマホが使えないというだけでなく、今後数年間は携帯契約すら困難になるケースもあります。
債務整理でキャリア決済の支払いはどうなる?
キャリア決済を分割で支払っている場合は、債務整理の対象になる可能性があります。
- 任意整理:携帯会社が対象なら、分割残債も整理可能
- 自己破産:携帯代・決済分を含め全額免除される可能性あり
ただし、スマホの利用継続は困難となることが多く、代替手段としてプリペイド携帯や格安SIMを使うケースもあります。
キャリア決済とクレカ・リボ払いの組み合わせが危険
キャリア決済の支払いをクレジットカードに紐づけていると、カードのリボ払いと組み合わさって借金が倍増するリスクがあります。
一見「払えている」ようで、借金の先送りになっているだけというケースが非常に多く見られます。
借金地獄を防ぐためにできること
- キャリア決済の利用履歴を毎月確認する
- 利用限度額を下げる or 設定しない
- ゲーム課金・通販などの誘惑に「一歩立ち止まる」習慣をつける
- すでに延滞がある場合は早めに債務整理を検討
まとめ:スマホが借金地獄の入り口になる
キャリア決済はとても便利なサービスですが、意識せず使いすぎてしまうリスクをはらんでいます。
「気づいたら払えなくなっていた」という状況になる前に、利用状況を見直し、必要であれば債務整理の専門家に相談しましょう。
次回は「借金地獄への階段⑦:クレカ現金化とその末路」について解説予定です。