夢と現実のギャップに苦しむあなたへ|脳科学から見る“理想と現実のズレ”の仕組みと対処法
投稿日:2025年6月3日
理想と現実のギャップに苦しんでいませんか?
「こうなりたい」「いつか叶えたい夢がある」 そう思っていても、気づけば何も変わらないまま日常に追われている…。 そんな“理想と現実のギャップ”に苦しむ人は少なくありません。
このギャップに悩むのは、あなたの努力不足ではありません。脳の仕組みによる部分が大きいのです。
脳は「現状維持」を最優先する
脳にはホメオスタシス(恒常性)という性質があります。 これは、体や思考をなるべく「いつも通り」に保つためのしくみです。
たとえば「夢に向かって転職したい」と考えても、実際には行動できなかったり、気づけば今の環境に甘んじてしまったり…。 これは脳が「未知=危険」と判断し、変化を回避しようとする本能が働いているからです。
脳内で理想が大きくなりすぎると、現実が「虚しく」感じる
脳は「想像力」を働かせて未来を思い描くことができます。これは人間特有の素晴らしい能力です。 しかし、理想像だけがどんどん高くなると、現実との差が広がり、むしろ無力感・虚無感を生むことがあります。
特にSNSで成功者の情報を見続けていると、「自分だけが取り残されている」ような感覚に陥りやすくなります。
実体験:現実逃避を繰り返した20代の筆者
筆者も20代前半、「自分はもっと成功できるはずだ」「起業して一発逆転したい」と大きな理想ばかりを抱えていました。
でも、実際にやっていたのはギャンブル、自己啓発書を買い漁る、無計画な転職…。 行動はバラバラで、現実はまったく理想に近づいていませんでした。
そのうち現実を直視できなくなり、借金を重ねて逃げ続けるようになったのです。
脳科学的に有効な“現実とのギャップ”の埋め方
1. 小さな成功でドーパミンを分泌させる
「夢を描く」だけではドーパミンは出ません。小さな行動 → 成功 → 達成感というプロセスが必要です。 ドーパミンを正しく活用するには、「毎日10分だけ」「朝だけやる」などのミニマムな実行が鍵です。
2. 現実に意識を戻す“グラウンディング”
理想や妄想に囚われすぎると、脳は「今ここ」に集中できなくなります。 深呼吸、散歩、手書き日記などで身体感覚に意識を戻す「グラウンディング」は脳を安定させ、現実との接点を取り戻すのに役立ちます。
3. 抽象的な願望を「具体的行動」に翻訳する
「自由になりたい」「稼ぎたい」という願望は脳にとってあまり意味を持ちません。 「今日の18時に〇〇を調べる」といった具体性があることで、脳は初めて「動いてもいい」と判断するのです。
4. 理想を持ちながら「現実を肯定」する
理想を持つのは素晴らしいことですが、「今の自分を否定」しながらでは前に進めません。 「まだ途中段階だけど確実に進んでる」と考えることで、脳は安心し行動しやすくなります。
まとめ|理想と現実のギャップは“前進”のサイン
夢と現実のギャップに悩むのは、本気で人生を変えたいと思っている証拠です。 そして脳の仕組みを理解すれば、今のモヤモヤは改善可能です。
想像と行動のバランスを取りながら、少しずつ現実を理想に近づけるプロセスを楽しんでください。 脳はあなたの敵ではなく、正しく使えば最強の味方になります。
脳科学を味方にすれば、夢に近づくステップが明確になります。次回は「ビジュアライゼーション(視覚化)」と脳の関係についても解説します。