投稿日:2025年5月27日|シリーズ:鬱病と依存症 第1回
依存症と鬱病の深い関係
ギャンブル依存や買い物依存に悩む方の多くが、同時に鬱症状を抱えています。最初は「気晴らし」「楽しみ」だった行動が、徐々に自分の意思ではやめられなくなり、生活に支障をきたし、気づけば借金や自己嫌悪に苦しむ毎日へ。
こうした依存行動と鬱病は、まさに負のループです。
脳科学で見る依存と鬱のメカニズム
依存症は脳の報酬系(ドーパミン経路)に異常が生じた状態です。一時的な快楽を求める反面、同じ刺激では満足できなくなり、次第に頻度や金額がエスカレートしていきます。
一方で鬱病は、セロトニンやノルアドレナリンの不足が影響し、意欲や思考力が低下していきます。
このふたつが重なると、「依存していないと気がまぎれない」「やめたいのにやめられない」「やめたあとに虚無感が襲う」といった危険なサイクルが生まれます。
精神的ダメージと借金の現実
「やめなきゃ」と思いながらやめられないことで、自分を責め、罪悪感が深まり、さらに現実逃避として依存行動が悪化することもあります。
ギャンブルや買い物の費用はすぐに膨れ上がり、多重債務やリボ払い地獄に陥ることも。返済ができなくなってくると、「もう仕事にも行けない」「死にたい」という感情にまで発展しかねません。
仕事が続かない・社会生活が困難になる理由
鬱状態が強まると、朝起きることすら辛くなり、職場に行く気力がわかない。注意力や集中力も落ちてしまい、仕事の継続が難しくなります。
その結果、収入が途絶え、返済ができなくなり、さらに自己評価が下がる。こうした状態は鬱と依存の悪循環を加速させていきます。
依存・鬱からの脱出に必要なこと
- 医療機関の受診:心療内科や精神科でのカウンセリング・薬物治療
- 依存症専門の支援機関とのつながり:GA(ギャンブラーズアノニマス)や自助グループ
- 家族や信頼できる人に打ち明ける:孤立しないことが回復の第一歩
- 債務整理という選択肢:借金による精神的負荷を軽減するための手段
「依存も鬱も治せるもの」です。大事なのは責めるのではなく、整えること。自分自身の状態を知り、必要な支援を受けることが回復への第一歩です。
次回は「買い物依存とうつ病の関係性」について詳しく解説します。
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